--年--月--日 (--) | Edit |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2010年01月11日 (月) | Edit |
子育て三連休ももうすぐおしまい。平日はぽよよんと過ごす時間も無いので、とても貴重な時間だったと思う。

昨日は注文してあった「パターン認識と機械学習」がAmazonから届いたので、少し読んだ。訳本ながら非常に丁寧に記述してある。今のプロジェクトの助けになるだろう。あと、論文を数編読んだ。基礎的な部分は参考になるけれど、やることはもっと応用したものになりそうだ。

昨晩は、オーストラリアのヨーク岬に、
9月~11月にかけて早朝出現する一列ないしは複数列の雲、「モーニング・グローリー」に関するドキュメンタリをテレビで観た。この現象は、相対する海風がぶつかりあうことで生じる、渦巻きのことで、ロールケーキのような雲がころころと転がってくるという面白い現象だ。雲じたいは回転しているので、これは海の波と同じ物理現象といえる。グライダを使って、この一列になった雲がせり上がってくる端を、雲に沿って飛べば常に上昇気流を翼に受けることができる。雲が続く限り、雲と一緒に無動力で飛び続けることができるのだ。さながら、空のサーフィンである。そしてこの雲は、なんと1000kmも続いている。

一年に一回、モーニング・グローリーを空の上から眺めるためにグライダ乗りたちがやってくる。ドキュメンタリの主人公は、過去にモンスターとよばれる非常に大きな雲を見ている。今年こそモンスターの上を飛んでやる、という意気込みに溢れていた。多くはグライダ乗りだが、この年はハンググライダー乗りがやってきた。仕事も家族も捨ててやってきたという。だが、朝露が翼につくとハンググライダーはもう離陸できない。結局彼はこの年は一度も飛ぶことなく、故郷へ帰っていった。

入れ替わりにやってきたのが、ミスター・モーニング・グローリーとよばれる老人だ。一年のうち200日をグライダとともに過ごしているという猛者である。毎年、彼がやってくると、不思議な光景が見られるという。彼は、多くのグライダ乗りたちの誰よりも早く飛びだち、誰よりも遅く帰ってくる。モーニング・グローリーの上を無動力でどこまでも飛んでいくからだ。彼の飛行機は、垂直尾翼の前の胴体に、プロペラをつけた変わった形をしている。このプロペラは滑空時には収納できるのだ。だから、限りなく空気抵抗を抑えて、長く、どこまでも飛んでいくことができる。

ある日、モーニング・グローリーはふだんとは違う、南側からやってきた。彼の勘が、彼を突き動かす。彼は誰よりも早く飛び立った。そして、彼は見た。二つのモーニング・グローリーが重なる姿を。ふだんの北東側からやってくるモーニング・グローリーと今回新たに発生した南からやってきたものがぶつかりあい、高層まで立ち上る、キノコのような不思議な雲を作り上げていた。まさに自然の芸術である。彼は幸せで一杯だった。そしてこう言った。「こんなにも自然に畏敬の念を感じたことは、これまでにない」。ヒコーキ乗りとして人生を定めたなら、人生で最高の時間だったに違いない。シーズンは終わり、そして彼もまた故郷への家路につく。

だが、主人公は帰らなかった。今年は何かが違う。そしてもうシーズンも終わりかと思えたその日の朝、ヤツはやってきた。モンスターだ。これまでとは比べものにならないほどの大きさ。すぐさま彼は飛びだった。そして目に入った光景は、どこまでも続く雪山のような雲の峰だった。雲の密度がとても高い。なだらかで繊細な雪山の表面を思わせる雲肌。それは大きくて、高い。しばらく映像に目が釘付けになってしまった。上昇気流をとらえ続けるために、モンスターの真ん中を飛ぶことはできないので、片側がどうしても切れがちな映像だったが、おそらく、飛行機の免許を取得していたならば、今すぐにグライダを買って、オーストラリアに移住したかもしれない。いつまでも、無動力で、雲続く限り飛び続けていたい。「いつまで待っても出会えないかもしれない。しかし、待たなければ出会うこともできない。だから、運命は面白い」。主人公のそんな言葉が心に残った。やがてモンスターは海の向こうで消えていった。モーニング・グローリーの季節が終わると、恵みの季節がやってくる。いつかは自分にも、自然とのそんな出会いが訪れるだろうか。

いやー、久々に楽しかった。ごちそうさま。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
PRML本翻訳の仕掛け人です.

> 訳本ながら非常に丁寧に記述してある。
過分なお言葉をいただき恐縮です (´∀`*)

お役立ていただければ, 大変うれしいです.
2010/01/13(Wed) 23:31 | URL  | しましま #-[ 編集]
しましまさん、

こんな稚拙なブログにおいでくださいまして、
大変感激しております。

これまでいくつかパターン認識の本を読んできましたが、
理解に必要な基礎知識からはじまり、いままで不明瞭
だった部分も、「目から鱗」のように理解することが
できております(まだ途中です)。

機械学習を基軸とした医療機器関係の仕事を
してきましたので、この本を糧にさらなる
ステップアップを図りたいと思っております。

2010/01/14(Thu) 21:23 | URL  | ひーさん #-[ 編集]
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。