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2007年03月27日 (火) | Edit |
ゲームのような話題ですが、閑話休題。読書ネタです。

このところ怒濤のように押し寄せる、剣術心意気。
というわけで留まるところを知らない、
藤沢周平シリーズ第4弾。

「孤剣 用心棒日月抄」 藤沢周平 新潮文庫

この作品は

長編ですが、各話完結のような形を取りながらひとつの物語へ
と誘ってくれるので、非常にテンポの良い作品だと感じました。
まるで連続ドラマを見ているかのような気分で楽しむことが
出来ますので、朝夕の通勤にオススメ。

主人公青江又八郎は、藩の存亡の危機の要因となる文章を
持って江戸へと逃げた大富静馬を追って脱藩し、用心棒稼業
で生計を立てながらも一歩ずつ、静馬の足取りをつかんで
ゆきます。

タヌキおやじの吉蔵、病弱な妻を慈しむ頼りなさげだが
切れの良い剣を遣う米坂、根っからの浪人者で豪快だが
寂しさを背負った男、細谷。そして情熱と冷静の間という
言葉こそ相応しい、嗅足の娘佐知。個性豊かな人物たちに
よって友情、愛情、そして憎悪という人間性そのものが
浮き彫りにされ、主人公の遣う鮮やかな剣さばきとともに
痛快に描かれています。

さて、

この青江又八郎。つくづく災難な男です。間宮家老から
脱藩をしてまで静馬を追え、と言っておきながら金も
与えず、時折使者をよこして叱咤するも援助もなし。
そこで用心棒という愉快な仕事の登場となるわけですが、
ここがうまい。用心棒の仕事で出会うさまざまな事件に
巻き込まれ、その中で少しづつクライマックスへの
パズルのピースが与えられてゆきます。これがなんとも
歯がゆくもわくわくさせてくれるのです。

物語のなかで又八郎は嗅足の娘佐知と(はじめは刺客
として出会ったものの)深い愛情で結ばれるように
なるのですが、決して一線は越えません。佐知の又八郎
を慕う気持ちが随所に現れていて、思わず、くぅ、と
洩らしたくなるのですがそこはぐっと堪える、これぞ
男の心意気。又八郎あっぱれです(妻帯者ですしね)。
はてまた佐知のガードが固すぎるのか、さすがは忍。
精神力もばっちり鍛えているのでしょう。

妾だの、借金のかたに人の妻を盗っただの、結構どろどろ
した要素も入っているのですが、主人公達はプラトニック
ラブ、妻への深い愛情、ととてもさわやかに描かれていて
この対称性が好印象を与えてくれるようです。
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