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2005年09月09日 (金) | Edit |
 今日は体内時計のおはなしです。Bmal1(Brain and muscle Arnt-like protein-1)、
『びー丸わん!』という名前で呼ばれている遺伝子があります。これは視交叉上核
という大脳よりも下の大事な部分において、とくに夜間にたくさん、ある周期を
もって発現します。さらに光刺激による影響を直接受けないという性質があります。
このような性質から『びーまるわん!』は、これまで体内時計の指標として最も適した
『時計遺伝子』であると考えられていました。人間の体内時計は25時間周期ですが、
これを制御しているのが『びーまるわん!』であるとほぼ考えられるようになりました。
ちなみに1日は24時間なので私たちの脳は毎朝、光によって無理矢理リセットを
かけられているのです。朝日を浴びないと体内時計は狂ってしまいます。

 今回、日大のグループはこの時計遺伝子が脂肪の蓄積とどのような関係
にあるのかを調べたわけです。その結果『びーまるわん!』はDNAに書き込まれている
脂肪をつくるためのスイッチを動かす働きがあるのではないかということがわかった
のです(脂質代謝転写因子の制御を行っていると考えられる)。

 脳内でこのスイッチが夜中になるとたくさん作られて、脂肪細胞とよばれる細胞
に脂肪を蓄積するよう指令が出ます。脂肪は指令が出たときの血中に含まれるものを
利用しますので、食事とのタイミングによっては多量に蓄積してしまうことになって
しまいます。

 食事によって腸から吸収された中性脂肪(トリグリセリド)は、膵臓から出る
消化酵素リパーゼによって分解されて脂肪酸とグリセリンになりますが、
小腸で吸収される際に中性脂肪に再び合成されてしまいます。このままでは
水に溶かすことができないので、肝臓や小腸でつくられるアポ蛋白と結合して、
リポ蛋白という形でリンパ管や毛細血管を通って末梢の脂肪組織へ運ばれます。
血清中の中性脂肪の量は食後6時間は維持されますので、朝起きた時がいちばん
少ないということがわかると思います。いっぽう夜遅く食事をすると、
少なくなるはずの中性脂肪がずっと高い値を維持したままになるので、
『びーまるわん!』によってじゃんじゃん脂肪細胞に取り込まれていくことに
なります。だから太る。

 夜遅く食べると太りやすくなる、ということが科学的に説明できるように
なったのがうれしいですね。気をつけないと!

Arnt:Aryl hydrocarbon Receptor Nuclear Translocator
脂質代謝は苦手だったのを(今)思い出しましたが、復習になりました。
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コメント
この記事へのコメント
こんにちは、ひーさん。

へんな怪談より怖い話ですね(色んな意味で)。
夜9時以降は食べるなと言われても、
飲みなんかで食べてしまうのです。
あれってすでに根拠があって、
一般人に分かりにくいから「夜遅いご飯はダメ」と
単純に言っているのかと思っていました。

以後、気をつけようと思います。
2005/09/10(Sat) 11:13 | URL  | きな #pTgkTqwQ[ 編集]
こんにちは、きなさん。

夜遅く食べて本当に太ったという事実が先にあって
そのしくみがなんとなくわかってきた、という感じですね。

夜更かししていると、おなかがすいて眠れないので
ついつい食べてしまいます(^_^;
2005/09/10(Sat) 11:31 | URL  | ひーさん #-[ 編集]
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